写楽の自転車ダイエット

「ダイエットはおやめなさい」は良本です

2015年8月18日

目を引くタイトル「ダイエットはおやめなさい」はひっかけで、正式タイトルは非常に長い「寝たきり老人になりたくないのならダイエットはおやめなさい」で、内容としては「食事制限ダイエットはおやめなさい」です。


寝たきり老人になりたくないならダイエットはおやめなさい――一生健康でいられる3つの習慣 久野譜也 (著)

数多くある「ダイエット」の手法の大多数が食事制限であり、それは手っ取り早く“やせる”ことができるため、飛びつく人が多いのも事実。その食事制限ダイエットの何が問題なのか、とても分かりやすく解説してくれています。ダイエットの事を自分なりに真剣に調べて実践した人ならば、この本に書かれていることは何となく分かっているはずで、「そんなことは知っている」と思いたくもなりますが、いろんなところから得た断片的な情報を改めて整理する人は皆無かと思います。

ダイエット絡みの話は宗教戦争みたいなもので自分が信じていることが正しいと誰しも思いがちです。何らかの「○○ダイエット」が流行る理由はそれを試して“成功”した人がいるからでしょうか。しかし、その“成功”が「健康的に余分な脂肪を減らすことができた」であるのか客観的に判断できているのでしょうか。

そもそも「腹八分目で栄養バランスが良い食事」と「適度な運動」を続けていれば余分な脂肪などつかないはずです。「余分な脂肪を減らす=ダイエット」であるわけですが、ここには大きなワナがあり、それは「体重を減らす=ダイエット」になっている人が多いというわけです。

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“健康的に”やせるトライアングル
・筋トレ
・ウォーキング
・適切な食事制限

そして測定すべきは筋肉量。
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食事制限で減量した場合は、筋肉量が減ってしまいます。過激な食事制限は脂肪より先に筋肉が減るとのこと。ライ○ップは筋肉量の低下を最小限に抑えるためにキツイ筋トレを併用しているわけです。しかしながら「キツイ食事制限」は身体を壊すため「2か月間」という短期集中型というわけです。何か特別な理由があって超短期間でスリムになる必要がある人ならライ○ップ方式も良いかもしれませんが、あの方法は「やめた途端に激しいリバウンドがくる」ため、スリムになった体型を維持する方法を改めて習得する必要があります。

運動ダイエットの代表的なものが「有酸素運動」ですが、これは脂肪も減りますが筋肉も減っていきます。要するに使わない筋肉は退化していくのです。そこで「ダイエットはおやめなさい」の著者が必須事項に挙げているのが「筋トレ」です。何もスポーツジムで激しい筋トレをしろと言っているわけでなく、空いた時間に少しずつやっていけるストレッチレベルの筋トレでOKのようです。これまた要するに日常的に筋肉を使えということです。

ざっくりとまとめると
・適切な食事制限で脂肪を増やさない
・ウォーキングで脂肪を少しずつ減らす
・軽い筋トレで筋肉の退化を抑える
でしょうか。

で、この著者は何が言いたいのか。
・何もしないと筋肉は1年で1%落ちいていく (20歳に比べて70歳で50%減)
・過激な食事制限は3か月間で5%も筋肉が落ちていく (健康寿命が5年短くなる)
・筋肉が衰えると将来的には寝たきりになる

これまたざっくりまとめると「運動もせずに大食いを続けた肥満体が、食事制限だけで体重を落とせば寝たきり老人になるぞ」ということです。

若いころからまともに運動をしてこなかった人が「若いころと体重が変わっていない」場合は、単純に筋肉量が減り脂肪が増えているだけで、体重が変わっていなくても中身は変わっているので要注意。

正しいダイエットを実践して健康的な身体になった後は「腹八分目で栄養バランスが良い食事」と「適度な運動」を続けていけば、元気な老後を送ることができる確率が高まるということです。

なお「糖質制限ダイエット」についても少しだけ触れています。「糖質制限ダイエット」を否定しているわけでなく、炭水化物以外なら好きなだけ食べても良いというわけではないということです。「栄養バランスが良い食事」が基本であり、その「腹八分目」が太らないための条件であり、仮に減量をしたいのなら炭水化物を半分にしましょうということです。炭水化物を減らしてタンパク質を増やして良いというわけではありません。

ウォーキングは最低8000歩、8000×7で週に56000歩必須とのことです。著者は日常生活を少し工夫すればそのくらいは容易いと述べていますが、1日8000歩は結構キツイです。「ウォーキングする」と決めて時間を作らなければクリアできません。実際、朝の散歩で50分真剣に歩いても6000歩いきません。足りない分を休日にカバーしてもそれでようやく最低ノルマであり、あくまでも健康維持のための運動レベルです。

朝の散歩をしていると見かける人たちは常連さんばかりです。そして見るからに健康そうな人ばかりで、とてもダイエットのために頑張っているという人はいません。あくまでも、日頃から身体に気を使っている人が健康を維持するためにやるのが散歩だといえそうです。

とりあえず、「食事制限ダイエット」をやっている人は手遅れになる前に、この「ダイエットはおやめなさい」を読んでみると良いかもしれませんね。


2015年11月18日

糖質制限に関することはネットでいくらでも拾うことができます。面白いことに糖質制限の是非でバトル状態。なぜに敵対するのでしょうか。まるで宗教戦争です。

部分的な情報だけでは知識が偏ってしまうため、糖質制限の元締めに近い人の書籍を購入してみました。


炭水化物が人類を滅ぼす 糖質制限からみた生命の科学 (光文社新書)

インデックスについてはAmazonから拝借します。

はじめに

I やってみてわかった糖質制限の威力

II 糖質制限の基礎知識

III 糖質制限にかかわるさまざまな問題

IV 糖質セイゲニスト、かく語りき

V 糖質制限すると見えてくるもの

(1) 糖質は栄養素なのか?
(2) こんなにおかしな糖尿病治療
(3) 穀物生産と、家畜と、糖質問題
(4) 食事と糖質、労働と糖質の関係

VI 浮かび上がる「食物のカロリー数」をめぐる諸問題

(1) 世にもあやしい「カロリー」という概念
(2) 哺乳類はどのようにエネルギーを得ているのか
(3) 低栄養状態で生きる動物のナゾ
(4) 「母乳と細菌」の鉄壁の関係
(5) 哺乳類はなぜ、哺乳をはじめたのか
(6) 皮膚腺がつないだ命の連鎖

VII ブドウ糖から見えてくる生命体の進化と諸相

(1) ブドウ糖――じつは効率の悪い栄養
(2) エネルギー源の変化は地球の進化とともに

VIII 糖質から見た農耕の起源

(1) 穀物とは何か
(2) 定住生活という大きなハードル
(3) 肉食・雑食から穀物中心の食へ
(4) 穀物栽培への強烈なインセンティブ
(5) 穀物に支配された人間たち

冒頭の「はじめに」「I やってみてわかった糖質制限の威力」だけで何が言いたいのか分かります。素人のブログに書かれていることはこの辺りと同じですので、さくさくと読み進めることができます。

「III 糖質制限にかかわるさまざまな問題」と「IV 糖質セイゲニスト、かく語りき」は惰性で読み、なんとか「V 糖質制限すると見えてくるもの」まで辿り着けば、“糖質制限”の本質が分かってきます。第6章のウシとかパンダの話は豆知識として知っておくのも良いかもしれませんが、このあたりで読むのをギブアップしても全く問題ありません。これ以降は糖質というものを悪役にするための難しい説明がひたすら続くだけです。

読むのが苦痛になってきたため、第7章と第8章は斜め読みしました。真剣に読んだとしても「ふーん」で終わるだけです。

「糖質」がどういうものか歴史を含めて真剣に知りたい人にとっては良い参考書かもしれませんが、「糖質制限ダイエット」に興味がある人にとっては単に難しい話が延々と続くだけです。

ぱっぱーんとざっくりまとめると「炭水化物は肉体労働のために安く手っ取り早くエネルギーを得るためのもの」「悪くいえば貧乏人の食べ物。炭水化物以外でエネルギーを補給すると金が掛かる」となります。まあそうでしょうね。ブルベで400kmとか600km走る時は菓子パンが役に立ちます。コンビニのメロンパンで軽く500kcalも摂取できます。2個食べてもたったの250円です。たんぱく質と脂質で1000kcalも摂取しようとしたらいくら掛かるのでしょうか。

運動している人には、こちらの「Burkeらが推奨するアスリートの糖質摂取」は参考になります。
http://www.wound-treatment.jp/new-data/2015-0105/1.pdf

こちらの挑戦記も参考になります。失敗から学ぶことは多いです。
4kg増!糖質制限ダイエットに失敗…その理由と今後の方針

こちらは「糖質制限さえすれば痩せるでしょ」は間違っていることを誰にでも分かるように解説
糖質制限ダイエットで逆に太った!

「炭水化物さえ食べなければ他のものを好きなだけ食べても良い」なんて真に受けている人がいたらこちらも読んでおきましょう
好きなだけ肉や魚や野菜を食べたら、やっぱり太る

スーパー糖質制限はあくまでも糖尿病患者に有効であって、ダイエット目的なら“普通”の食事から米、パン、麺類を減らせばいいだけです。単純に“普通”が多すぎるだけです。

なぜ「炭水化物を減らせ」なのかは、バランスよく削ってしまうと栄養不足になるからです。身体を動かすためだけのエネルギー源の糖質を減らしても、肉体労働をするわけじゃなければ弊害がないため、糖質を減らせばいい。しかし、糖質はいろんな食べ物に含まれているため、いちいち調べて食べないようにするのは難しい。そこで手っ取り早く炭水化物を減らす。炭水化物を食べなくても糖質は必要十分に摂取できる。というわけです。

スーパーダイジェストにまとめると「炭水化物は肉体労働者の食べ物だ」となります。

どうやら書籍のタイトルが「糖質が人類を滅ぼす」ではなく「炭水化物が人類を滅ぼす」となっているところがポイントのようです。

さて、現在取り組んでいる「自転車ダイエットファイナル」は、「毎日たくさん食べて、毎日20メッツ分の運動をしたらどうなるか」ですが、今のところ順調に進んでいます。しかしながら、じわじわと体重が減っていくため、精神的にきついものがあります。いっきにどーんと減ればいいのでしょうが、逆にそれは間違った方法といえます。(※身体に悪いという意味です)


2015年11月21日

昔からいろんなダイエット手法が流行りましたが、よくあるのは「○○を食べない」とか「□□だけ食べる」という食事制限ダイエットです。カロリーの摂取量を栄養バランス良く減らすことが難しいため、「○○を食べなきゃいい」とか「□□だけ食べておけ」とか「△△を××に置き換えろ」のように難しいことは何も考えることもなく、誰でも簡単に取り組めることをアピールしてきた方法です。

太るのは簡単、健康的に痩せるのは難しいゆえに、テレビ番組とか雑誌に取り上げられた情報を鵜呑みにして、ホイホイと食いつく人が多いことは昔から何も変わっていません。本当に健康的な手法なのかは別して、「体重が減った」という見かけ上の数値が全てだと思う人が多いのかもしれません。

ここ数年の流行りものの書籍のタイトルのキーワードを抜粋してみました。

・炭水化物が人類を滅ぼす
・主食をやめると健康になる
・ケトン体が人類を救う
・1日1食
・空腹療法

これらの書籍には、あれこれ理屈をたくさん書き並べていますが、要するに「食べない」ことには変わりは有りません。炭水化物を減らしたからといって他の食べ物を大量に食べてしまえば痩せるどころか太ります。「炭水化物を食べるのをやめたのに痩せないので、やっぱり炭水化物を食べるようにした」という人はさらに太っているでしょうね。その仕組みは糖質制限とは何なのか理解していれば分かるはずです。

以前、この日記でも取り上げましたが、正しいダイエットの方法は次の書籍に書かれていることが全てです。


寝たきり老人になりたくないならダイエットはおやめなさい 一生健康でいられる3つの習慣 久野譜也 (著)

栄養を偏らせない、腹八分目、有酸素運動、そして軽めの筋トレ。

要するに現代人は身体を動かさない割には食べすぎなだけです。

で、最近流行っているダイエット手法にブチ切れた高須病院理事長の高須先生が面白い本を書かれました。


その健康法では「早死に」する!

「糖質制限」とか「1日1食」に関することをバッサ、バッサと切り捨てていきます。ただし、治療目的でそれらをやることに関しては否定していません。あくまでも健康な人が痩せるためにやるようなことではないということです。

書籍のだいたいの内容については次のページが網羅しています。

週刊現代 慈恵医大病院10万人のデータで検証する「小太りが長生き」は本当か男50歳で痩せるべきか


まずは「読み物」として『その健康法では「早死に」する!』を読んでみると良いかもしれません。ただし「正しいダイエット手法はこれだ」と述べているわけではなく、危険なダイエット手法への警鐘のような内容ですので、盲目的に流行りものに飛びついている人に対して冷静に物事を考える機会を与える書籍といえます。


2015年12月7日

前月に引き続き12月も“読書月間”になりそうです。健康関連の書籍も「勉強のため」というよりは「読み物」として読んでみれば結構面白いものです。1冊の書籍から1つでも2つでも「ふーんそうなんだ」と参考になるものがあればそれで十分かと。11月24日に発売されAmazonにまだレビューが一つも無かった書籍を購入。(※11月28日に1件投稿されたようです)


トクホを買うのはやめなさい 医者が教える実は危ない食品 (竹書房新書)

「トクホコーラ」の中身は発ガン性が疑われる有害添加物だらけ。ゼロカロリー食品は逆に太りやすくなる。野菜ジュースは濃縮還元時に肝心の栄養素はごっそり抜け落ちている意味のないシロモノ。「遺伝子組み換えでない」食品を選んでも実は遺伝子組み換え作物が含まれている食品表示法の罠。「豆乳」の原材料に遺伝子組み替え大豆が! 「働き盛りのガン患者急増」の原因は社会の高齢化ではなく、本当は「食」。 今ネット上で最も注目されている内科医・内海聡が、知れば知るほど怖い食品の裏側を教えます。また、安全かつ健康が回復していく食事についても解説。

【第一章】あなたの食習慣は間違いだらけ
【第二章】健康な体は悪いものを排除することから
【第三章】食べてはいけない危険な食材
【第四章】健康な食事をするために
【第五章】さまざまな毒から体を守る

書籍タイトル「トクホを買うのはやめなさい」に関することは第一章で全て完結しています。「トクホ」を前面に出せばインパクトがあるため、健康オタクに興味を持ってもらいやすいという意図があるのかもしれません。

第一章はこの書籍を最後まで読ませるためのネタであって、本題は第二章からとなります。

2人に1人はガンになると言われていますが、昔(?)は数十人に1人だったそうです。ストレスなどいろいろと要因がありますが、この著者が目を付けたのは「食事」であり、日常的に食べているものこそガンになる大きな要因であるという前提の元、話が進みます。

現代の食べ物と言うものは昔と違って、カロリー量に対して栄養分が不足しているため、必要な栄養分を確保するためには必然的にカロリーオーバーになり、結果的に肥満になるとのこと。この点については随分前から専門家が指摘しているため、常識的な話ではありますが、もう一歩踏み込んで「なぜそうなのか」をこの書籍で解説しています。

「健康のため」という点においては、全般的に著者が言っていることに同意できますが、それを実践しようとすると日常生活に支障がでます。極めるのならば南の島で自給自足の生活をするしかありません。全ての食材を自力で入手して、調理も自分でやる必要があります。それでも環境汚染があるため、完全に防ぐことはできません。

書かれていることは理想論でありますが、少しでも「身体に悪いこと」を排除するための参考になります。864円(税込)ですから「なるほどね」程度で気楽に読めば良いかと。

おっと、なぜトクホがダメなのかは、この次に読んでいる書籍に続くためここでは書きません。気になる人は「トクホ 体に悪い」で検索。


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